夢を見た…。

昔、何度も見た夢…。

切ない…別れの夢…。

「このカード、お別れにあげるね」
「うわ〜、きれいなカード。いいの? おねえちゃん」
「うん。私の願いはもう叶ったから」

小さいころ、近所に住んでたおねえちゃん。
すごく仲が良かったのに、どこか遠くへ引っ越してった…。

すごく悲しくて、寂しくて…いっぱい泣いたけど、
最後の言葉が気にかかってた。

「いつか…そうね、あなたが私ぐらいの歳になったら、
 きっと役立つから、それまで大事に取っておいて」
「うん、わかった。おねえちゃんだと思って大切にする!」
「ありがとう」

「…じゃあ、おねえちゃん、行くね。元気でね」
「うん、おねえちゃんも」
「さよなら」
「ぐすん…。さよなら……さよなら〜っ!」

ピピピ……ピピピ……。鳴り響く目覚ましが現実へと引き戻す。

「夢…か。久しぶりだな、この夢見たの」

「おねえちゃんぐらいの歳になったら…か。
 あ、今の私ぐらい?」

「え〜と、あのカード、どこにしまったっけ?
 確か押し入れの奧のクッキー缶に……あ! あったあった!」

クッキー缶から出てきたのはきらびやかな『トゥルーフォーチュンカード』

(へ〜っ。"下級生"に"生徒会長"に"オタク"か。
 高校がモチーフの占いみたい…)

(あ! この"兄"って、お兄ちゃんそっくり!
 偶然ってあるんだなぁ…)

…まだこのときは、これから出会う男子がみんな『トゥルーフォーチュンカード』にそっくりだなんて……まして、「占ったことが何でもホントになる」なんて、思いもしなかった。

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